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  • 2016/05/11 01:28

短くてすけべ

 

 

第一印象? 覚えてない。

だって、あんまり見てなかったからさ。

 

抱きしめられると、胸の中に頭が入る。

後頭部を掴まれる手が大きいと知った。

目を閉じると、何だか雄大な気分になる。おかしいよな。

 

「む」

「なんだ」

「……座れよ」

シャツを引いて、その場に腰を下ろさせようとした。この頃は素直にいう事を聞いてくれるので助かってる。

「それで?」

彼が座ると、今度は俺の目線が高くなる。見下ろしても、大きさを感じて悔しくなるのが正直な所だ。

「ん……?」

包み込むようにして両手を広げ、先ほどの自分がされていたように胸の中に彼の頭を抱きしめた。

「なあ」

「なに?」

「どんな感じがする?」

自分と同じように思ってくれるだろうか? 少しだけ期待した。

「どんなって……」

「考えなくていいから、そのままを教えてくれよ」

「あったけえな」

「……え?」

腕の輪を緩めて、その中にいる人を見下ろした。顔を上げられ、目と目が合った。

「それに、いい匂いがする」

「え……ッ、ちょ……っと……待て……ッ!」

すん、と鼻が鳴って胸元あたりに顔が擦りつけられた。逃げ腰になり、膝が曲がる。

「自分からしてきたくせに、どういうつもりなんだよ」

「ち、違……う……ン……っ、こ、腰掴むなよっ」

両手が腰のあたりを摩り、そのまま抱き寄せられる。緩んだ膝が力を失くして、そのまま前面へ倒れ込む。

「ふ……ッ」

抱き留められてしまい、何だか格好悪い体勢になってしまった。

「……ンだよ、ビクともしないんだな」

自分が特別軽いわけじゃない。こいつの腕力が規格外なだけだ。そう自分に言い聞かせる。

「お前の一人や二人くらい、何ともないね」

腰を支える手がしっかりと自分の体を持っている。不安定なはずなのに、怖くなかった。

「痛い」

ただ、手だけで持たれていると、力がかかるので辛くなる。下ろすように合図して、地面に足をつけた。

「別に……何もつけてないけどな」

袖口に鼻をよせ、自分の体の匂いを確かめてみる。シャツからは洗剤の香りがした。

「俺にだけ分かるんだよ」

「そういうもんか……?」

「お前にだって、分かるだろ」

首の後ろを押されて、半ば無理やりに体を密着させられ、鼻先は彼の耳のあたりにつく。

よく知った香りがする。

何にも形容出来ない香り。生き物の、熱を持った匂いがする。肌の匂い、髪の匂い、皮膚の匂い、その人を成す匂いだ。

「な?」

「うん」

 

 

何も考えてないで書くアレカヅ

身長差萌えを形にしたいよね

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