耽美とは
コミケそのものが、元々は萩尾望都先生(を始めとする花の24年組作家)のファンの集い…から始まった、というエピソードがある。
BLがBLと呼ばれるずっと前、少年愛や耽美とカテゴライズされていた頃の、少女まんが
そして、オタクな青年が夢中になるようなロリータ少女のアニメ
それら両方の刺激を受けながらの80年代を過ごした私は…
見事にその両方のフェチを継いだ腐女子になったのだった。うーん、ハイブリットね!
近所や親せきにそういったものに詳しい人がいたわけでもなく、オタクの年上の知り合いがいたわけでもないのに、自然とそうなってしまうから
どんなにオタクにしないよう育てようとしても、本人の気質によるとしか言えねえよな。
どっちかっていうと、漫画やアニメの趣味をバカにされてきたので(物凄い反対をされたり、活動をやめろときつく言われるまでもないのだが)
余計に隠れてやるようになってしまい、隠れることによってエロの道に走ってしまったのだろう。
一番最初に手にした同人誌は、セーラームーンの百合ものでした。
子どもながら「なんでレイちゃんがうさぎちゃんのこと好きなんや?なんでや?」と思いながらも絵がキレイでカワイイからいいか、と思って読んでいた。まんがならなんでもよむ、雑食な子供であった。
摩利と新吾、日出処の天子、萩尾先生、木原先生、大島先生…
有名どころのポーの一族や風と木の詩は何故か未だに読めていない。萩尾先生も、竹宮先生も好きなんだけども。
時代の名作はいつも悲恋である。
まあ、そりゃあ、そうだ。
時代っていうのもある。
社会においての同性愛の立場ってものもある。
2010年代に入ってようやく市民権を得たようなもんだから、70~80年代、30~40年前なら、もっと肩身が狭かったろう。
オタクにも言えることですけどね。今、50~60歳くらいの方で、70~80年代にオタクの趣味を行っていた人は、それこそもっと肩身の狭い思いをしていただろう。
ちょっとローカルで懐かしい話をすると、15~年以上前、まだ横浜のアニメイトが2階にしか無かった頃。
店の場所は同じで、ビルも全く同じで、エスカレーターはあったかな?階段があったんだが、そこの階段が狭くて暗かった。
そして壁には「カツアゲ注意!」の張り紙がしてあったのだ。
ギャグでも冗談でもなくて、マジメに注意してあった。
昔の漫画の不良にされるようなリアルカツアゲが横行していた。マジな話だ。
話を戻しましょ。
何故、悲恋ばかりなのかと考えると
やはり同性愛だから、なのだ。
片方がゲイで、片方がノンケ
なのが多いだろうか。
ノンケに惚れてしまうゲイは、もうそれは仕方ない。
そもそも、描写としてはゲイ、ってわけじゃないだろうけどね。今でこそ、ゲイだの、ノンケだの、バイセク、ビアン、そのような用語は普通にまかり通っている。浸透しきっているのだ。
かの名作において、受け攻めはあまり明言されてない。
何となく、ふんわりと、匂わされているだけ。
大概が片思いなので肉体的な交流の描写は少ない、或いは無い。(あったとしても妄想や夢だったりする)
そこらへんもまた
「少女向け」作品、なのだろう。
昨今はより刺激が強く、生々しい描写が増えている。読み手側の選択もあるだろうけど。
確かにな~白抜き系は、萎えちゃうよね…。今更!ってなってしまう。オタクの年齢層が上がってるのも原因かもしれんよね。
相手のためを思ってこそ、諦めるのもまた愛である。
悲恋、切なさ、
いつの世も、恋物語は、そういった話が王道になるものだ。
叶わないからこそ、夢を見るもの?
そこからエネルギーが出るもの?
妄想のし甲斐があるということ?
確かに、完全無欠のハッピーエンドは、そこで終了してしまうことが、最であるとなる。
満足してしまう。その後は蛇足でしかない…だろう。
世の乙女たちが、エネルギーを出すのは、
自分たちの夢だとか、願望、それらを発信したい気持ちから、成るもの。
かつて乙女だった人々、コミケの元となったファンの集まりも、その行きどころのないエネルギーが、行動となって、今でも続くような集まりになっているってことか。
私はハッピーエンドを望んで生きているけれど
実のところは、そうじゃない?
妄想と夢と、願望と、行動のための余裕があってほしいと思っているんだろうか?
海闇だってそうだな。
あの終わり方をするから、望みや夢が湧いてくる。
もしくは、先を妄想するものだ。
ああだったらいいのに、
こうだったらいいのに
考えることは、形になって、行動となる
行動となれば、人の心が動く
それがまた繰り返されるものとなる
社会が動いている!!
世界が廻っている!!
大げさだろうけど、そういうことなのかな~といつもぼんやり考えているのだった。
それはさておき
誰かを好きになることをあきらめるキャラクターが多いなあと思って、その昔の名作を読んでから
海馬瀬人の人生を振り返ると
「こんなパワフルな男、滅多にいないぜ…」
と改めて海馬君の凄さが身に染みるのだった。
エネルギーの塊ですね。
どこから湧いてくるんでしょう、その力や、元気さは。
うーん、……
うーん、
ねんころちゃんね~……しってるよ?
え?
おねえちゃんもしってるの?
えへへ♡
王様のこと好きだから!!!!
そうだね~そうだよね~~
うんうん、知ってたよね~~
(これが言いたいだけじゃないのか…?)